企業が株の保有者に提供する株主優待制度は広く知れ渡ってきました。
その優待券をお得にゲットできる「株主優待クロス取引(タダ取り)」を知っていると、リスクなくもっとお得に手に入れることができます。
私は2011年から10年間、「株主優待クロス取引(タダ取り)」を使ってコツコツと資産を増やしてきました。
≪≪株主優待クロス取引で利益はどのくらいでたの?運用実績を公開!!
仕組みを学んでうまく利用すれば、立派な資産運用方法にもなります。
※ 株主優待クロス取引は、「株主優待タダ取り」、「株主優待両建て取引」、「株主優待つなぎ売り」とも呼ばれ、一般的にこれらは同じ意味で使われています。
通常の株主優待券の取得とそのデメリット
株主優待制度とは
株主優待とは、上場企業が自社の株を購入してくれた株主に対して、自社商品やサービスなどの「優待物」を提供するものです。
「優待物」の中身は、自社製品や自社の制度利用を促す割引券などに加え、お米やクオカード、カタログギフトのようにバリエーションが豊富になってきています。
また優待券の種類によっては金券ショップで売却が可能なものもあり、実質的に現金同等のサービスと化している場合もあります。
株主優待を受け取るには、「権利確定日」に株主である必要があります。
その内容やお得な獲得方法については証券会社のホームページや各種サイトで大きく宣伝されているところです。
株主優待券を普通に手に入れるときのデメリット
株主優待は権利付き最終日までに株を購入し、その日まで保有していれば獲得できますが、
翌日の権利落ち日に売却すると株価が下がっていることが多いはずです。
これは権利付き最終日前には優待券欲しさに多くの人が株を購入しようとするために株価は上がりやすく、
優待券権利を獲得できたその翌日は、多くの人が株を売ってしまおうとするためです。
この価格推移は需要と供給を表す市場原理としては当然ともいえます。
権利付き最終日をまたぐとき、優待銘柄の株価が、優待額と配当金の分くらい下落することが多いのはこのためです。
(日経平均株価が大きく上昇するような特別な好ニュースでもあれば相場全体の流れに乗って下落を回避できる可能性もありますが、それは運次第です。)
結果、株主優待券は貰えるものの、株の売買でそれと同じ価値程度の売却損が出るケースが多いはずです。
すなわち普通に株を買って株主優待券を貰おうとすると、株主優待分の利益は株価の下落分と相殺され、損も得もしない可能性が高いということになります。
労せずにトクするような”オイシイ話”はそうそうないということです。
デメリットの具体例
参考に株主優待券として人気のある全日本空輸(ANA)の株主優待券の額と、株の売買で発生する損益を比較してしてみます。(株価は当日の始値で比較)
例)2019年9月の権利付き最終日をまたぐ株価比較と優待券を売却した場合の収益
貰える株主優待の市場価格
100株の保有で1枚の航空運賃割引券が貰えます。その価格は 3,750円相当でした。
(2020年2月4日金券ショップで実際に売却した価格です。)
「優待を貰うための株の売買」で発生する損失
2019年9月26日(権利付き最終日)の株価 3,856円
2019年9月27日(権利付き最終日翌日)の株価 3,768円
株価は88円の下落↓
100株の売買なので、8,800円の損失が発生
トータルの収益
株主優待券3,750円相当分を貰えるものの、株の売買で8,800円の損失です。
つまり、権利付き最終日に株を購入しその翌日に株を売却すると、株主優待券は貰えますが、全体の収支は5,050円マイナスとなってしまいます。
参考:日経平均株価
9月26日(権利取り日)始値 22,160円
9月27日(権利落ち日)始値 21,934円
デメリットを補える株主優待クロス取引(タダ取り)運用とは
では「優待券を狙った株の売買はお得ではないのか」というとそんなことはなく、工夫次第でしっかり利益を出すことが可能です。
要は権利付き最終日をまたいだときの株価の下落を避けることができればよいわけです。
そのために私が用いているのは、権利付き日前に株を購入すると同時に株の空売りを行うことです。
簡単に説明するならば、株を購入すると同時に株を売った状態を作り、株価の下落のデメリットを受けなくする仕掛けを予め作っておくのです。
※ 権利付き最終日をまたぐ際の株価が下落するデメリットを避けるために、株の売買を避け、長期に保有すればよいと考えるのも一手です。
ただそれは株価の現状維持または上昇を期待するものであり、将来の株価が期待通りになるとは限りません。
ここ数年は株価が上昇傾向にあるので気付かれづらいですが、株が上がるか下がるかは丁半博打と同じようなもので誰にも予想できないと私は思っていす。
そう考えるならば、株の長期保有には一定のリスクがあります。
通常の株主優待取りと株主優待クロス取引(タダ取り)運用との比較
ここでは、先ほど例に出した全日本空輸の株主優待を、通常の取得方法と株主優待クロス取引(タダ取り)運用で獲得した場合の最終的な収益の差をみてみます。
通常の優待取りだと
前述のとおり、
貰える優待券の額・・・3,750円相当分を貰える
株の売買で生じる損失・・・-8,800円
合計すると 5,050円の損失
株主優待クロス取引(タダ取り)運用だと・・・
貰える優待券の額 ・・・3,750円相当分を貰える
株の購入で被る損失 ・・・-8,800円
株の空売り(つなぎ売り)で発生する利益・・・ +8,800円
合計すると 3,750円分の利益
株主優待クロス取引(タダ取り)を使うと、株の売買では損失と利益が相殺され、株主優待券の額面が丸々の利益となります。
上記の例は説明を単純化するために売買手数料等を考慮していませんが、売買手数料等を負担しても利益となることがほとんどのため、私は積極的に株主優待クロス取引運用を行っています。
このとってもお得な株主優待クロス取引(タダ取り)方法は今となっては各種インターネットサイトでその手順や考え方が丁寧に説明されています。
私も記事で解説しました。参考にして是非挑戦してみてください。
≪≪どうやったら株主優待クロス取引ができるの??手順は4つのステップだけ。初心者でも簡単
まとめ 株主優待クロス取引(タダ取り)運用は、専業主婦でもリスクなくできる運用方法です
株主優待クロス取引(タダ取り)運用は、株価下落のリスクを受けることなく、優待権利分の利益を丸々受け取ることができます。
空売りをするという点が、株の初心者にはちょっと難しいと感じるかもしれませんが、子育て中の専業主婦である私でもできるのですから、少し勉強すれば誰でもできるようになると思います。
ただでさえお得な株主優待制度をもっとお得に利用できる素晴らしい方法なので、皆さんもぜひマスターして、資産運用の一手段にしてください。